会社紹介2020.09.10

これぞ木育!?地域材を活用した学習机の拡がり

地域材でつくる子供たちの学習机&いす

サステナブルな社会を目指す動きに注目が集まる中、それに準じて”国産材の活用”というキーワードも木材業界内に限らず頻繁に耳にするようになってきました。

木材資源の活用は、森林管理が適切に実施される状況においては持続的な循環の中で継続されるので、様々な資源活用の中でも非常に優等生といえます。

更に、森林の生態系の維持・土砂災害防止・水源涵養機能・CO2固定など多くの公共機能にも寄与するわけなので、まさに”サステナブルな社会”というキーワードに合致しますよね。

 

地域に絞った取組に注目すると、その地域の木材資源を活用して公共施設や店舗などをはじめとした建築物をつくるという事例も各地で展開され、まさに近年の木材活用モデルといえるものになっています。

以前ご紹介した事例もまさにそうした企画になります。(掛川市での取組事例)

 

そうした地域材の活用モデルの中に、30年以上前から地域のヒノキ材を活用した製品を開発・製造しているプロジェクトが存在します。

1986年に静岡県天竜市でスタートし、地域材活用モデルとして拡がった製品は、幼少期に学校で誰しもがお世話になった「学習机」

当時からスチール製の机・椅子が一般的な仕様だった中、地域の森林資源の活用促進や使用する子供たちへの健康へのプラス要素のほか、
自分たちで組み立てることで机を大切にするようになったという効果も認められ、このプロジェクトは全国各地に広がり、地域ごとの取組として発展的に展開されながら今に至っています。

 

この取組を、兵庫県を拠点に進めているウッドワーク丹波さんに、製品の特長や導入事例、今後の展望などをお聞きしました。

ウッドワーク丹波さんは、地元丹波のヒノキ材を活用し、平成11年に小学校に導入をスタートさせて以降、これまでに約6,000セットの学習机とイスを納品されています。

 

こちらが、実際の製品画像。
ヒノキの集成材を活用した温かみのある机とイスです。

 

日本工業規格(JIS規格)を満たした安心設計

この学習机ですが、単純に国産材を活用しているというものではなく、機能面や品質面においても様々な工夫がなされています。

主な特徴は以下の通り。

■日本工業規格(JIS規格)を満たした品質

机、いすともに、耐久性、安定性、剛性などの試験をクリア! (※JIS S 1021:2011の基準、全18項目)

■簡単に高さ調節が可能

ノックダウン方式で、6角レンチ1本で6段階の高さ調節が可能。
成長にあわせて長く使用できます!

■スチール製と変わらぬ重量

木材だと重いのでは?と心配になりますが、広く使用されているスチール製の製品と比べても
やや重い程度で、子供たちが使用するにも問題なし。

 

そして、自分たちの手で組み立てることが可能という点が素敵です。
近年、木育というキーワードが広がりを見せていますが、ここにその真髄があるような気がします。

 

体育館で、親子で協力して組み立てるヒノキ製の勉強机と椅子を小学生なら6年間使うことになるわけですね。

天然木の製品なので、使い込むうちに傷や打痕も出ると思いますけど、それも木材のいいところ。
もちろん簡単に天板の取り外しと取り付けができるので、更新しながら使用できるのも安心です。

地域材の持ち込みで、様々な地域の学校へ導入が可能

これまでは、地元地域の学校を中心に導入が進められてきましたが、要望があれば他県の学校さんに地元材を使って導入を進めることも可能です。

ウッドワーク丹波さんでは、他地域からの支給材での製造対応も承っているので、もしご興味があれば是非お問合せください。

様々な形で、子供たちと「木」が触れあう機会や製品が生まれていますが、学校という環境で、全員共通で使用できる机と椅子にこうしたストーリーがあると
子供たちの記憶にきちんと残っていくような気がしますね。

 

▼お問合せ先

ウッドワーク丹波
TEL 0795-82-6417 / FAX 0795-82-6217
(※栗田商店内)

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