現地レポート2018.10.28
ヒノキの集成材工場レポート in 高知県四万十町②
【続】ヒノキの集成材加工レポート
前回コラムでは、ヒノキや杉からフィンガージョイントという方法で接合して集成材を加工する工程をご紹介しました。
今回は、その材の「その後」をご紹介させていただきます。
(取材先:四万十町森林組合様)
前回コラムはこちら
集成材どうしを更に接着して、一枚の板へ
前回までの工程では、短くカットされた材の小口部分をギザギザ状に接着したところまでご紹介しました。
この次の工程では、上の材料を面と面が接地する形で、プレス機で接着していきます。
接着された状態(フィンガージョイント接合された材が更に接着されてます)
この後、指定サイズの厚みにカットされ、更にベルトサンダーで表面を仕上げていくことで、表面にはギザギザの接合部分が見えないきれいな集成材が完成します。
少し写真では分かりづらいですが、接合部位がギザギザではなく、フラットなラインになっているのが分かります。
この材に、ウレタン塗装を施すと、表面がコーティングされ綺麗かつ耐久性の高い素材へと進化します。
こうした材は、内装材やカウンターやテーブルの天板材として出荷されます。
集成材の魅力
接合のない、完全な一枚板ではなかなか広い面の材をとることは難しいですが、
今回ご紹介した集成材加工を用いれば、いわゆるB品とされるような材を有効活用し、そのうえで無垢の板材を生み出すことができるので、木材の活用方法としてはとても有効だといえます。
また、この素材はその後の加工にもさまざまなバリエーションがあり、家具や小物用の素材としても非常に扱いやすいというメリットもあります。
実際の展開実績については、また改めてご紹介できればと思います。