現地レポート2019.06.11
FSC®全体プロジェクト認証事例 in 掛川市
FSC®プロジェクト認証
適切に管理された森林とそこから得られた木材の加工・流通工程を認証する「FSC森林認証制度」
森林環境の保全のみでなく、地域への社会的利益の寄与、経済に継続可能な森林管理を推進するもので、この動きが拡がることで消費者側からも森林保全と活用を支援することに繋がります。
東京オリンピックでもこうした認証材の活用が進んでますし、SDGsの行動指針を満たす項目も多く含まれることから今後一層注目度は上がりそうです。
この認証制度には、加工や流通に関わる事業体を認証する通常制度とは異なり、建設・製造されるプロジェクトそのものを認証する「プロジェクト認証」というものがあります。
プロジェクト認証には、製品(家や建造物など)全体を認証対象とする「全体プラジェクト認証」と部分的に認証製品にする(建築物の特定の部分を対象)「部分プロジェクト認証」に分けられます。
木造休憩所「粟ヶ岳世界農場遺産茶草場テラス」 in 静岡県掛川市
静岡県掛川市北東部に位置する標高532メートルの粟ヶ岳山頂に木造休憩所がオープンしました。
世界農場遺産の認定を受けた茶草場農法を象徴する「かっぽし」をイメージした同テラスには、構造材や羽柄材には掛川市産材および浜松市産の杉・ヒノキのFSC材が使用されてます。
原木供給は、掛川市森林組合さんが中心となり、製材・流通は市内の製材会社であるオールスタッフさんが担当されました。
FSC材であることを除いても、地域で育てられた木材資源が地域で活用されていくのは、とても素晴らしいなあと思います。
構造材や羽柄材で、FSC材が原木換算で126㎥使用されてます。
テラス内には、飲食スペースや多目的ルームも設置されてます。
テラスから一望できる景色は格別です!
天気のいい日に、富士山や駿河湾を眺めてゆっくりくつろぎたいです(^_^)
国内の公共施設では、まだこうしたプロジェクト認証事例は少ないですが、(FSCにおける全体認証としては、本事例は全国3例目)
こうした案件が増えることで認証材自体の認知度も拡がれはいいですね。