事例紹介2018.06.28

木材も3D(3次元)加工の時代へ!

5軸制御のCNC工作機械で木材の3次元加工も思いのまま

 

世の中に3Dプリンターなるものが出てきて注目を浴びていますが、

木工の世界でも、コンピュータ制御のCNC加工機(木材を削る機械)自体すごいことになっています。

よくあるのは、一方向のみで動くタイプですが、

3軸制御や5軸制御などと呼ばれる、要は3次元加工(3D加工)ができる機械も増えてきています。

 

ちなみに、3軸とはX軸・Y軸・Z軸を指し、これでも立体的な加工はできるのですが、

更に回転軸と傾斜軸というものが加わったものが5軸制御機械と呼ばれます。

もはやよく分からないのですが、とにかく複雑な形状の加工も可能になるということです。

 

今回、この5軸制御のCNC加工機を導入している吉村商店さん(大阪府)にて、

実際の機械を拝見させていただきました。

 

木工機械メーカー「HOMAG」製のマシニングセンタ。

ツールチェンジャーと呼ばれる工具(ドリルや刃物)を自動で交換してくれる機能がついたタイプで、

手間のかかる工具交換作業が無人化され、時間やコストカットにも繋がるそう。

 

 

今回、加工実績でご紹介させていただくのは、こちら。

 

イチョウの葉っぱをイメージしたベンチ!!

 

ヒノキの積層材を材料にしています。

 

こちらは、国産材を中心とした家具や建具の内装を、

設計提案から製作・施工・納品までトータルで手掛ける帝国器材さんがデザイン・設計されたものです。

ちなみに同社は東京都内に工場を持つ珍しいメーカーさんでもあります。

 

 

以下は、実際に切削されている画像。

入力された数値に従い、積層されたヒノキ材をガシガシ加工していきます。

 

 

 

複数のパーツ単位で加工されたのち、仕上げ・接着、脚を取り付けると、先ほどの”イチョウ”が完成です。

 

とても力強いインパクトがありますが、ヒノキの柔らかさや加工面の繊細な仕上がりには驚きます。

 

 

 

こちらはあくまで加工実績の一例ですが、

木材の3D加工(3次元加工)は今後の製品製作において幅広く活用されていきそうです。

ただ、機械を活かすも殺すも、新しいアイデアはもちろんですが、

これまで培われた木材加工における技術や知識が必要なのは言うまでもないです。

 

また、面白い事例などが出てきたらご紹介させていただきます!!

 

 

今回コラムにご協力いただいた2社さん

吉村商店さんについてはこちら

帝国器材さんについてはこちら

 

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